染め職人どっとこむ

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しみ抜き

通常の着用でついたシミ、衿のファンデーションや皮脂の汚れ、食べ物のシミなどはすぐにご依頼いただければほとんどの汚れやシミは綺麗に落とすことができます。時間がたって変色したシミやお客様がご自分で水でたたいたり、タオルなどで擦ってしまったシミなどは完全には落ちない場合もあります。シミを付けたらご自分では何もせずになるべく早くご依頼下さい。

おおよその見積もり(お着物を拝見してからはっきりしたお見積りをいたします。)
付けて間もないシミの場合 3,300円~6,600円位(税込)
古いシミで変色している場合 7,700円(税込)~
但し完全にはシミ抜きでは落とせない場合もあります。

落としにくいシミの例

脇の下の汗しみがタンスの中で変色してしまいました。シミの箇所の生地が弱かったり地色が薄い色だと完全には直りません。汗をかいた時は必ず専門家に汗抜きを依頼しましょう。汗は乾いてしまうと素人目には解りません。

加賀友禅の訪問着の袖にお食事の時に食べ物の油しみを付けてしまいました。あわてて濡れタオルで叩いてしまったので水による輪じみができてしまい、生地もすれてしまいました。ご自分で何もしなければ食べ物の油のしみは比較的落ちやすいしみだったのですが、輪じみとスレてしまった所の直しが必要になりました。

お客様がぬれたタオルで拭いた結果生地がすれてしまい毛羽立ったように白くなりました。これはスレという現象です。絹はぬれた状態で擦るとすれてしまいます。絶対に濡れタオルでこすったり叩いたりしないでください。ある程度まではお直し出来ますが完全には直りません。

着物のカビの例

長い間タンスにしまっておいた着物には湿気がたまり、カビが生えやすくなります。たまに(1年~2年に1回位)は虫干しをして風通しをしてください。たとう紙も5年位で新しく交換しましょう。当て紙や紋紙、たとう紙の下の厚紙は取り除いてからしまって下さい。着物のカビの原因はたとう紙や当て紙、紋紙などの紙が湿気含んでカビてしまったことによるものです。
紙から着物にカビが移りだんだんに広がっていきます。一度生えたカビは縫い糸やとじ糸、縫いこみに入っている生地にも広がっていきますので、表面のカビだけ落としても、1~2年でまた徐々に広がってしまいます。 完全にカビを退治するには仕立を解いて洗い張り(染め替え)をしてお仕立直しをお勧めします。

今までに一度も袖を通さずにタンスにしまっておいたそうです。しばらくぶりに中をのぞいてびっくり、全体がカビだらけです。カビも白い状態ならば生洗いやしみ抜きで表面のカビだけは取ることができます。しかし表地がこのような状態ですと生地の裏側にも同じだけカビが生えています。表面のカビだけとってもまた同じようにカビが再度生えてきます。完全に退治するには洗い張りとしみ抜きをして仕立て直しをお勧めします。

娘さんにと思ってしばらくぶりに出したら袖山から肩山にかけてと袖口や裾に黄色くなったカビのシミが多数ありました。特に良く見るとたとう紙にあたっている部分にカビが集中しています。これはたとう紙のカビが移ってきたものです。地色が薄いとカビが白い状態の時は気がつきにくく変色してから初めて解るということなので手遅れになってしまいます。今回のこの訪問着も仕立を解いて洗い張り、しみ抜きをしてさらに柄を描き足すことになりました。

着物をカビから守る

カビは湿気と温度と養分がそろえばすぐ発生します。ですから着用後はしみや汚れは取ってしまうようにしましょう。脇の下の汗や衿の汚れ、食べこぼしなどはカビにとって養分になります。 また虫干しを慣行して常に生地を湿気から守ってください。たとう紙も5年位で新しい物に替えてください。購入してから一度も着ていない着物などは湿気がたまっています。汚れていないからと安心しているとカビの餌食になってしまいます。またクリーニングしてしまってあっても何年も着ていない着物も一度風通ししてください。着物は保管状態が良ければ50年でも60年でもお召いただけるように出来ています。少し手間がかかりますが風通しを心がけてください。

着物のお直し、お手入れの専門店、30年以上昔の着物も染め職人が 生き返らせます。あきらめてしまう前に私たちにご相談ください。大正9年創業の職人の店 染め帯、江戸小紋も創作販売いたします。

(有)染伸

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